熱中症対策で、全国初の書類送検がありました

いつもお世話になっております。 吉川社会保険労務士事務所です。

朝晩はすっかり涼しくなりましたね。 今年の夏も、本当にお疲れさまでした。

暑さがやわらいだこの時期に、ひとつ大切なニュースをお伝えします。

10月5日、大阪の羽曳野労働基準監督署が、土木工事業の会社と代表取締役を書類送検しました。

理由は、熱中症への備えが整っていなかった疑いです。

今年7月、この会社が元請として工事をしていた現場で、暑い中で作業をしていた方が亡くなりました。

送検の理由は、主に次の2つです。

① 具合の悪そうな人を見つけたとき、誰に・どう知らせるかという「報告体制」を整えていなかった

② 症状が重くならないようにする「手順」を決めていなかった

どちらも、決めた内容を現場の方に知らせていなかった疑いも含まれています。

①での送検は全国で初めて、②は全国で2例目です。

熱中症対策は、令和7年6月から会社の義務になりました。 今回は、その義務に違反した疑いで送検された事案です。

「うちは毎年気をつけているから大丈夫」 そう思われる方も多いと思います。

ただ、今回問われたのは「気をつけていたか」ではありません。 「決めて、知らせていたか」です。

対象になるのは、次のような作業です。

・WBGT(暑さ指数)28度以上、または気温31度以上の場所での作業

・連続1時間以上、または1日4時間を超えて行う見込みの作業

建設業だけでなく、倉庫や工場、屋外の配送などでも当てはまることがあります。

会社がしておくことは、大きく分けて3つです。

  1. 具合の悪い人を見つけたときの連絡先と連絡のしかたを決める
  2. 作業から離す、体を冷やす、必要なら病院へ、という流れを作業場ごとに決める
  3. 決めたことを、掲示やメール、朝礼などで現場の方に知らせる

紙1枚にまとめて、休憩所に貼っておくだけでも大きな一歩です。

また、この会社には「雇い入れのときの健康診断をしていなかった」疑いもありました。 新しく入った方の健康診断が済んでいるかも、あわせて見ておくと安心です。

暑さが過ぎた今は、落ち着いて準備できる時期です。 来年の夏が来てから慌てないように、今のうちに一緒に整えておきませんか。

「うちの作業は対象になるの?」 「何を書けばいいのか分からない」

そんなときは、どうぞ遠慮なくお声がけください。 現場のご様子を伺いながら、御社に合った形を一緒に考えます。

従業員の皆さんが、来年の夏も元気に働けますように。 私たちも、しっかり伴走いたします。

ご不明な点はお気軽に、当事務所ホームページのお問合せ欄からご質問ください。

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